2009年11月09日

長谷川和夫先生の医学的知識パート1

長谷川和夫先生の医学的知識について
             
      (静岡県認知症の人と家族の会 認知症コールセンター相談員研修会の一部より)

パート1

長生きすると社会に起こってくる状態が変化してきます。長寿社会、80歳を超えますと認知症が増えてきます。長生きするということはいいことです。しかし、介護を要する方が増えてきます。認知症になると判断力が低下し、読み書き、ソロバンができなくなります。認識して知る認知機能は人間として高次のもので、動物にはありません。コンピューターが故障すると電車が止まったり、飛行機が飛ばなくなります。それには必ず原因があります。



アルツハイマー型認知症は認知症の中で7割を占めています。今の民主党みたいなもの(笑い)。アルツハイマー病は脳の中のベーター蛋白が増加し、ネットワークが壊れてしまいます。認知症には交通事故による頭部外傷、甲状腺機能低下症、酸素が脳へいかなくなる脳血管性認知症等があります。脳卒中麻痺、舌がもつれて呂律が回らなくなるのは脳血管性認知症の後遺症の1つで、予防が可能となります。



アルツハイマー病は後遺症ではないベーター蛋白の増加によるもので進行性が特徴です。ハンチントン病、ピック病、レビー小体病、進行性というのが厄介です。アルツハイマーというドイツの医学者が老人斑というしみのようなものを発見しました。ベーター蛋白病といったほうがほんとうはいいんですよね。(笑い)いずれにしても進行していきます。診断する特徴はいつとはなしに起こっててくる物忘れと、言葉のやりとりや料理を順序だだててできなくなります。



認知機能という物忘れだけの状態を“MCI”軽度認知症といいます。MCIの人をなるべく発見して、早めに予防体制を取ることが必要です。回りも本人も自覚しており、心理テストも異常なし。その人達を5年くらい観察していると、半分くらいアルツハイマー病です。この1年は著しい。MRI異常なし。いたづらにMCIと診断すると人権問題になります。


1999年アリセプトが使われはじめて10年になります。アセチルコリン分解を抑制する薬でアセチルコリンは記憶を担当する神経伝達物質で、そんなに分解することはやめてくれ!といっている。本当はベーター蛋白を減らす薬が必要です。



長谷川和夫先生の医学的知識パート1




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